ロシア語一"語"一会108

ロシア語由来の外来語8

トーチカ

ロシア語由来のこの単語トーチカ(точка)は辞典では「コンクリートなどで作られる防御陣地で、開口部(銃座)を使って火器で反撃するようになっている」との説明がなされている。

ロシア語のточкаは非常に使用頻度の高い単語で、日本語では「点」を意味する。一義的には印(しるし)としての点であり、小さな穴や斑点、また学問上数学で使用する「点」や物理学における変化の起点という意味でも使用される。ただし、評価の判定で使う点数という意味では使われない。

後期になって、上記のような意味合いが転じ地理上特定の地点や場所を示す言葉としても使用されるようになったのであるが、トーチカ(точка)はその一例である。ただ、通常は形容詞のогневая(「火の」「火器の」という意味)をくっつけたогневая точкаと言わないと、日本で使われているトーチカの意味としては理解されない。

軍事的防衛陣地という意味でのトーチカには色々ある。日本の辞典で解説されている「コンクリートなどで作られる防御陣地」はその一つである。単に土や粘土で作ったものもあるし、丸太を組み立てて作ったものもある。戦車の一部を利用して作られたものもある。強度を一段と強めたのが鉄筋コンクリート造りで、これはロシア語でдолговременная огневая точка(略してДот)と称される。ここで使われているдолговременнаяとは「長期にわたって(もつ、耐えられる)」という意味である。

ロシア語学習者にточкаという単語の由来(語源)を説明すると、それはткнутьという動詞が元になっている。古くはтъкнутиと書かれていたが、2文字目の「ъ」が脱落し、末尾の母音「и」が弱化して現在に至っている。「ъ」は今では硬音記号として用いられているが、過去においては「о」ないしは「у」と発音されていた。3文字目の子音「к」は「ч」の音に変わり、-каは接尾辞である。動詞ткнутьの意味は「突き刺す」で、つまりточкаは「鋭く先のとがったもので突き刺した跡」ということになる。

アネクドート(小話)

Студент берёт билет и сразу же кладёт его обратно.
Профессор:
- Молодой человек, а зачем вы положили билет обратно?
- Я очень суеверный, а это был тринадцатый билет!
- Я не разрешаю менять билеты, берите тринадцатый!
Студент отвечает на пять, выходит в коридор, товарищи его спрашивают:
- Когда же ты успел всё выучить?
- А я не всё, а только тринадцатый!
 (学生が問題用紙を手に取ったが、すぐにそれを元にもどした。
教授が
「君、どうして問題用紙を元に戻したんだね」と言うと、
「僕ってとても迷信深い人間なんです。その問題は13番となっていました」
「問題を変えるなんて許可できないよ。13番を取りたまえ」
学生が5点をもらい廊下にでると、友人たちが彼に尋ねた。
「おまえ全部覚える時間があったのかい」
「全部じゃないよ。13番だけ覚えた」)  

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